この作品のオファーを受けた時にはどんなお気持ちでしたか?
二宮:滝田監督と映画を撮れることがとにかく嬉しかったです。僕に声がかかったことよりも、滝田監督の作品が更新されていく喜びの方が大きかったです。その作品に、僕が出演させていただくことは、ツイているなという印象でした(笑)。

脚本を読んだ時はどんなお気持ちでしたか?
二宮:料理をすることが不安でした。普段あまり料理をしませんし、昔から食べ物にあまり興味を持たなかったので。料理はしっかり練習をしないと、練習をしていないことがすぐにわかってしまうので、言い訳ができないんです。ただ、この作品は料理だけに囚われている作品でもないと思い、どこまでイメージを壊していいものか、滝田監督と初めにお話しました。

自分のキャラクターについてはどう思いますか?
二宮:僕は、自分が演じるキャラクターについてはあまり興味を持たないようにしています。自分の性格を表せと言われた時に、はっきり言える方が嘘だと思っていて。もう30年以上生きているのに、自分の性格を簡単に言葉で表せるような薄っぺらい人生じゃないと、どこかで思いたいんです。だから、いただいた役の人生を経験していない人が決めてはいけない、他人が決めてくれるものなのだと思っています。今回は、(綾野)剛ちゃんとの関わりを含め、監督がスケッチしているキャラクターを教えてもらって演じさせていただく感じでした。

滝田監督とタッグを組んだ感想は?
二宮:監督は、いつも役者の側まで来て、現場の温度感をわかってくださる方で、何よりも役者を信頼してくださる方でした。「好きにやっていいですよ、お任せしますよ」と言われた時に、監督が驚くことをやってみようと思えるんです。そう思えることが楽しかったです。もし、朝から晩まで毎日撮っていたら、考えが追いつかなかったと思うのですが、今回は、ナイトシーンが少なく、家に帰って考える時間もあったので、だからこそ「お任せしますよ」と言われた時のために、「あんな風に演じたら、驚いてくれるかな、監督のカットをかける声がより大きくなるかな」と考える時間を作ることができました。
実は、監督とお話をしている中で、最後のシーンについて提案させていただきました。それを「いいですね、そうしましょう」と受け入れてくれて。監督の心の広さに、「言ってよかった」と思いましたし、それに対応してくれたスタッフの皆さんにも助けられました。

綾野さんの印象はいかがですか?
二宮:(綾野)剛ちゃんは、作品と向き合うということに対して嘘が無くとても誠実な人です。いつも色々なアイデアを出してくれるし、どの作品においても真正面から向き合っている印象ですね。だから僕は大好きなんです。
この作品では、満洲編のことをいつも考えて、やりすぎないように、ちぐはぐにならないように現代を生きました。なので、二つの時代がマッチングした完成品を誰よりも楽しみにしているのは現代パートの我々なんだろうなと思っています。観て下さる方には、僕や剛ちゃんと共に満洲編を楽しんでいただきたいです。

これから映画をご覧になる皆さんに向けてメッセージをお願いします。
二宮:この作品は、料理がふんだんに影響している映画になっています。僕は、一人の青年がちょっぴり成長できるお話だと思っています。その成長具合を、是非とも映画館で観てほしいです。この映画と共にお待ちしております。